コンクリート造の住宅は冬は温かいですが、夏は外気温と同じ室温になってしまいます。木造住宅は外気温と比較したとき、夏涼しく冬温かいということになります。また、私たちが感じる「暑さ」や「寒さ」は温度だけでなく、体感温度にも影響しています。その温度を適度に調節できるのが木材なのです。
暮らしの中でも思わぬアクシデントに遭遇することがあります。転んで床に頭をぶつけるなどという事故もないとは限りません。木材は衝撃を吸収する働きが多い素材です。このような特性からも木材は建築材に適した安全な素材といえます。
木は断面が厚いと熱が中まで伝わらず、燃えてしまうまで時間がかかります。鉄は、薄くて強い代わりに火や熱によって短時間で温度が上がり変形してしまいます。木造住宅が「火に強い」といわれるのは、大きい断面をもった木材になると、表面に着火しても、表層に炭化層ができ、それが断熱層の役割を果たすことで燃焼の進行は遅くなり、いざという時に避難時間や消火活動の時間が十分に得られるからです。
木に含まれる成分には私たちを落ち着かせる効果があるようです。「森林浴」などもあるように、実際にも血圧が下がり、脈拍も落ち着く効果がでています。
住宅の床をカーペットからナラ材などに替えるとダニの数が減少するそうです。木材の使用により調湿された結果乾燥したことや、隠れ場所になるような隙間がなくなったことでダニが生きて行くには厳しい条件になったからだといわれています。また、木の香りにはダニを寄せ付けない効果もあります。ダニはぜん息やアレルギー性皮膚炎の原因にもなっています。木材を使用することで、快適な環境をつくることもできます。
日本は比較的に温暖な気候であることから多様な樹木が森林を形成し、古くから木造の建造・建築物に木材が利用されてきました。木は温かみがあり、安らぎを与えてくれる素材として、現代社会においても根強い人気を保っています。また最近では、地球温暖化防止が叫ばれる中、加工が容易で製造時の二酸化炭素の排出量が少ないこと、植林により再生できることなどから鉄やアルミ製品に比べて環境に優しい資材として注目を集めています。
クリス・アトキンスとマイケル・テイラーによって2006年8月25日に発見されたセコイア。これによりそれまで1位だった「ヘリオス」は王座をたった3ヶ月弱で明け渡すこととなります。初めて測定されたとき、高さは115.55m。正確な位置は、観光客の往来が木の生命の生態系を乱す恐れがあることから一般に公開されていません。樹齢はおよそ600年~800年と推定されています。
メキシコ先住民の言語ナワトル語で水の老人を意味する「アウェウェテ(Ahuehuete)」と呼ばれる。このトゥーレの木は世界中の木を圧倒する樹幹を持ち、ギネスブックでは世界で最も太い木と認定され、30人が腕を広げて手を繋がないと幹を取り囲むことができないほどです。根元の幅は14.85m、根元の周囲は57.9mとされています。
地球上でもっとも大きな木であると同時に、もっとも大きな生命体であると考えられています。2006年1月、この木の最も大きかった枝(直径2m、長さ30m)が折れてしまいました。この出来事は木の健康上の異常を示すものではなく、周囲の環境に対する自然防御反応ではないかと考えられています。しかし、この枝の消失は世界一の座になんら影響を与えていません。樹高は83.8m、根元周囲31.3m、推定体積は1,487㎥。
樹齢はなんと4,730年余りで、エジプトのピラミッドより古い。標高3,300mの砂礫地の丘という厳しい環境下でひっそりと生きています。はっきりとした記録があれば別ですが、一般に樹齢は推定で言われているのが普通です。しかし、このブリッスルコーンパインは年輪年代学の分野でサンプル採取に来た学者が発見したもので、推定ではなく直接コアーを抜き取り顕微鏡で年輪を数えるという方法により分かったもので、 最も確実な樹齢なのです。